耐雪方式

屋根雪最大荷重に耐えられるだけの丈夫な住宅にして屋根上に雪を載せておく方式です。一般的には水平やMの字の形をした屋根構造をもっています(図)。多雪地ですと構造計算をしてそれだけ丈夫につくらなければならないので、建設時の経費はかさみます。しかし、長い目で見ると屋根の雪下ろしや住宅周りの雪処理もほとんどする必要がないので、高齢者向きだといえましょう。ただし、雨仕舞や地震対策に気を配ることが大切です。ですから、十分な実績のある工務店に依頼すべきです。
耐雪方式の屋根形状
丈夫な建物としておき、屋根に雪を載せたままにしておく方式。雪樋は凍結防止のために建物の内側に設置します。そのため雨仕舞には十分注意する必要があります。
耐雪方式とした場合のひと冬の屋根雪荷重の推移を試算した結果
耐雪方式とした場合のひと冬の屋根雪荷重の推移を試算した結果です。ただしこれは、1985/86年冬の新庄に当てはめた場合です。屋根雪荷重は最大で3月5日の610kg/㎡であるが、かなり大きく設定した耐雪荷重750kg/㎡を超えていないので、この冬は屋根雪処理は全く不要となっています。なお、計算条件については応用編の付録で詳しく述べてあります。