ワークショップ 『降雪に関するレーダーと数値モデルによる研究(第12回)』
降雪粒子特性の定量化
降雪粒子観測とレーダー、衛星、雲物理スキームにおける統一的扱いは可能か? 開催日: 2013年11月28日(木)〜 29日(金)
場所: 防災科学技術研究所 雪氷防災研究センター 大会議室(新潟県長岡市)
主旨: 近年、偏波レーダーや光学式降水粒子測器の普及が進み、降雪の定量的連続観測が可能となってきた。一方、気象・気候・雪氷災害予測において、雲物理過程が重要であるにもかかわらず、降雪粒子特性の多様性のため、数値モデルやレーダー、衛星データ解析において降雪粒子特性の定量的な扱いはまだ十分とは言えない。降雪粒子観測では粒径、落下速度が変数として得られる一方で、その密度、含水状態を得ることは困難である。しかし、密度は粒径とともに降水量のモデリングに、含水状態はレーダー降水量推定に不可欠な要素である。雲物理スキーム等における「霰」「雪片」が観測で分類されるものと同じかどうかも確認が容易ではない。さらに、融解過程が粒子の形状や落下速度、またレーダー散乱特性に大きな影響を与えている。このように問題点が多くある中で、降雪粒子特性をどう表現すれば良いか、関連する観測、解析、モデリング、データ同化などの話題を議論する中で考えていきたい。
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〓〓11月28日(木)〓〓
路線バス: 長岡駅東口6番線12:20 → 前山町入口12:35
長岡駅東口6番線13:20 → 前山町入口13:33
長岡駅東口6番線14:20 → 前山町入口14:33
14:00−14:05 主催者あいさつ、事務連絡
14:05−15:25 セッション1:降雪粒子特性の表現: 観測とモデリング
■石坂雅昭(防災科学技術研究所 雪氷防災研究センター)
降雪粒子の定量的判別手法(CMF法)とその可能性 −フラックスチャートからデンシティチャート、そして初期積雪密度へ− ■石元裕史(気象庁 気象研究所)
マイクロ波リモートセンシングを目的とした、MPS法による落下氷粒子の融解シミュレーション 15:25-15:40 休憩
15:40-17:40 セッション2:データ同化とモデル内の雲の表現
■幾田泰酵(気象庁 予報部数値予報課)
次世代非静力学モデルasucaを基にした変分法データ同化システムの開発 ■清水慎吾(防災科学研究所 水・土砂防災ユニット)
防災科研における雲解像数値モデルCReSSのデータ同化システムの開発と今後の計画 ■吉岡真由美(東北大学 大学院理学研究科 大気海洋変動観測研究センター)
オーバーラップのある雲の構造解析 雲解像モデルと衛星観測の比較 (2012年7月の事例) 路線バス: 前山町入口18:03→ 長岡駅東口6番線18:21
19:00- 懇親会
〓〓11月29日(金)〓〓
路線バス: 長岡駅東口6番線08:30 → 前山町入口08:40
09:05-11:15 セッション3:レーダーによる降水系の表現
■纐纈丈晴(名古屋大学 地球水循環研究センター)
冬季北陸地方における固体降水粒子の地上観測とXバンド偏波レーダーによる降水粒子判別の比較 ■藤吉康志(北海道大学 低温科学研究所)
レーダダークバンドの発生理由と頻発する2本のブライトバンド ■本田明治・岩本勉之・木村祐輔(新潟大学 理学部自然環境科学科)
DBSレーダーを用いた新潟の降雪と降水の観測 □討論
11:30-12:30 積雪2mでも稼働する雪氷防災研究センターの観測施設見学
路線バス: 前山町入口11:33→ 長岡駅東口6番線11:48
前山町入口12:53→ 長岡駅東口6番線13:15
12:45- 見学ツアー(防災科研観測車で移動)
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