ワークショップ『降雪に関するレーダーと数値モデルによる研究(第11回)』
〜降雪粒子特性の観測、モデル化とQPE〜湿雪・融解を視野に入れて〜
 
場所: 防災科学技術研究所 雪氷防災研究センター 大会議室(新潟県長岡市)
 
主旨: 近年、気象・雪氷災害予測における雲物理過程の重要さ、また降雪観測定量化の必要性の増大などを背景として、降雪粒子観測が広まってきている。しかし、その定量的な観測や誤差の評価には多くの課題がある。特に、融解過程は粒子の形状や落下速度、またレーダー散乱特性に大きな影響を与え、その正確な評価を困難にしている。正確な降雪量は雪氷災害対策から気候変動にまたがる広い分野で必要とされる基礎的な情報である。これを正確に求めるには時間、空間的に変化する環境下での降雪粒子の成長、融解過程を理解する必要がある。このテーマを中心として関連する議題を集め、雪氷災害予測、降雪量分布推定、気候変動評価に向けて有機的につながる議論を試みたい。
 
 
プログラム
 
11月8日(木)
 路線バス: 長岡駅東口6番線12:20 → 前山町入口12:35
       長岡駅東口6番線13:20 → 前山町入口13:33
       長岡駅東口6番線14:20 → 前山町入口14:33
 
13:00−13:10
 主催者あいさつ、事務連絡
 
13:10−15:10
 セッション1:降雪粒子と含水率の観測及びモデリング
■石坂雅昭(防災科学技術研究所 雪氷防災研究センター)
降水寄与を考慮した粒子判別「フラックス中心手法」による湿雪から霙、雨の自動観測の可能性
■藤吉康志(北海道大学低温科学研究所)
含水率計を用いた雪片の融解率の気温と粒径依存性
■三隅良平(防災科学技術研究所 水・土砂防災研究ユニット)
雪片含水率の観測とモデル化
■荒木健太郎(気象庁 気象研究所)
多次元ビン法雲微物理モデルの高速化
 
15:10-15:30
   休憩
 
15:30-17:00
 セッション2:レーダー観測と降水特性
■纐纈丈晴(名古屋大学 地球水循環研究センター)
HYVIS・ビデオゾンデで観測された降水粒子と偏波レーダーによる降水粒子判別 の比較
■西川将典(名古屋大学 地球水循環研究センタ−)
長岡における2台のKa帯レーダを用いた対向観測実験
■幾田泰酵(気象庁 予報部 数値予報課)
TRMM PRを用いたSingle column LETKFの開発
 
 路線バス: 前山町入口17:13→ 長岡駅東口6番線17:28
 路線バス: 前山町入口18:03→ 長岡駅東口6番線18:21
 
19:00-
 懇親会
 
 
11月9日(金)
 路線バス: 長岡駅東口6番線08:30 → 前山町入口08:40
 
09:00-11:20
 セッション3:光学式装置による降雪粒子観測
■小西啓之(大阪教育大学)
光学式降雪強度計の捕捉率の風速依存性
■平沢尚彦(国立極地研究所)
国内及び極域での降雪量観測の結果と今後の取り組み
■藤田学斗(長岡技術科学大学大学 環境・建設系)
数値モデルを用いた反射型粒子観測装置の降雪種・降水量毎の特性について
□討論
 
11:30-12:30
 積雪2mでも稼働する雪氷防災研究センターの観測施設見学
 
 路線バス: 前山町入口11:33→ 長岡駅東口6番線11:48
       前山町入口12:53→ 長岡駅東口6番線13:15